EXO-AS’s diary

色々なエキゾチックアニマルの育成方法や情報交換を目的にしたブログです

リクガメと暮らすまで!!「病気を知る編」

どんな生き物でも、体調を崩し病気になってしまう事があります。
特に現地採取個体が多いリクガメ君では体調が悪い兆しを見落とすと命取りになる場合があります。
これはリクガメ君が特殊なのではなく現地採取の様々な種に特に多く見られます。自然界では弱った固体から捕食者に狙われてしまいます。なので弱った姿を隠す傾向にあります。ですので、日々の観察は非常に重要になります。

ではリクガメ君にはどの様な、初期症状や病気があるのか紹介します。

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「顔に現れる症状」

「目の異常」
①目が開かない
「重度の全身的障害があると、カメは目を開きません。もちろんビタミンA欠乏症などでもまぶたが腫れ上がって目が開かなくなります。目が開かなくなるとご飯を食べに行けなくなるのでより障害が進行してしまう場合があります。」

②目が濁って見える、結膜が腫れる
「異物の刺激や、軽い外傷などによる結膜炎であることが多いです。床材、室内環境(タバコの煙や化粧品、殺虫剤など)に注意しましょう」

③目の色が変わる
「リクガメ君では殆ど見られない症状です。水晶体レンズの異常や何かしらの影響で眼球の圧力が変化することで症状が現れます。」


「口と鼻の異常」
①鼻水
「リクガメ君が正常な生理反応で鼻水を出す事は絶対にありません。何かしらの呼吸器系疾患の可能性があります。」

②頻繁にアクビをする
「アクビは問題はありません。ですが頻繁にアクビをするようだと呼吸系疾患の可能性があります。疾患に陥ると肺に空気を取り込みたいためにアクビを頻繁にするようになります。」

③よだれを垂らす
「消化器系の疾患の疑いがあります。腸内にガスが溜まる鼓腸症や腸閉塞の可能性があります。」

④口の中が黄色、白色になっている
「口の中に白い塊が現れている場合、マウスロッドの可能性があります。口腔内が傷付けられるのが原因で膿が溜まってしまった状態です。処置が遅れると敗血症になる場合があります。また口の中が黄色に見える場合は黄疸が現れている場合があります。黄疸はホルモン異常や内臓疾患が原因の場合があります。」


「鼓膜の異常」
①鼓膜が腫上がる
「リクガメ君には人間のような耳介とよばれる耳がなく、鼓膜がむき出しになっています。鼓膜内に異常が生じる中耳炎や膿瘍による鼓膜部分が腫上がる場合があります。」


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「甲羅や皮膚に現れる症状」

「皮膚の異常」
①ダニ
「最近ではリクガメ君を散歩させる方も増えています。リクガメ君を草原などで散歩させるとマダニが寄生する場合があります。マダニは四肢の付け根などに寄生する場合が多いです。」

②皮膚が赤むける
「丈夫に見えるリクガメ君の皮膚もバスキングランプや散歩時のアスファルトによる火傷により皮膚が赤むける場合があります。」

③皮膚が切れる
「多頭飼育している場合に見られます。他のリクガメ君の甲羅により皮膚が切れる場合があります。」


「甲羅の異常」
①甲羅から出血する
「高所からの落下により甲羅が割れ出血する場合があります。出血が見られなくても落下時には内臓にダメージを与える場合が多いです。」

②甲羅が柔らかい
「甲羅が正常に成長していない場合に見られます。原因としては紫外線不足やカルシウム不足、内臓疾患等が考えられます。」

③甲羅に穴が開く
「細菌感染等により穴が開く場合があります。シェルロットと呼ばれる症状で治療しないと穴が広がっていきます。」


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「排泄物・総排泄腔の異常」

①便がゆるい
「水分の多いご飯を与えすぎた場合や寄生虫感染が疑われる場合に見られます。食物繊維が多い食事にまずは変えてみましょう。」

②便が硬い(異常にきばって排泄する)
食物繊維の多すぎるご飯や脱水の場合に便秘によるきばるような排泄が見られることがあります。温浴の回数を増やしてみましょう。」

③血尿がでる
「血尿と言われると結石により尿道が傷ついたと思われるかもしれませんが、血尿には血尿と血色素尿の二種類があります。血中のヘモグロビンが破壊された場合にも薄いピンク色の尿をします。」

④便の色の異常
「野菜を中心としたご飯を与えているのに黒色便や黄色便が出る場合には内臓疾患がある場合があります。」

⑤総排泄腔の異常
「オスの個体ではペニス脱と呼ばれる、ペニスが何かしらの影響により総排泄腔に戻らなくなる場合があります。」


これらの症状が見られた場合、動物病院にて検査を受ける事を強く勧めます。
小さな症状の裏に大きな病気が隠れている場合も多々あります。